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大学へ行くなら 

Graduation2007BScImage[1]
大学も、通常の学園営業では昨今経営が厳しく、寄付、補助金蒐め(同窓会経由、大手企業との提携等)で、忙しく、ビジネスとして成功させるのも仲々大変。有名人で、成功者が、母校に大口寄付をポンと出せば、それは広告としては、最も好まれる種類である。アップルの故ジョブス氏を卒業式に呼び、卒業生に訓示を述べて貰うのも、将来の広告とすれば、必要投資だったかも。

アメリカでは、新学期は、9月から始まり、終業は、6月である。以前は、6月中旬か後半だったと記憶しているが、大学では、最近5月中旬の卒業式が一般的になっている。5月中旬から9月迄の間、3ヶ月は、多くの大学は、夏季スクールで稼ぎ時。(成績の悪い通常学生に、夏季特訓をすることも。)学生寮などを持っている大学の場合は、全国から(或は外国からも)、夏季講習参加者を募り宿泊料を取る。講習の内容は、必ずしもその大学の教科ではなく、様々バラバラ。

そうしたところ、今月の卒業式ラッシュを皮肉った記事がNYタイムスに載った。執筆者は、ジェフリー・セリンゴ氏。彼は、高等教育関連の季刊誌編集長であり、教育問題に詳しいプロの執筆者。彼にいわせると。。。。

“諸君、大学卒業おめでとう。さて、君たちは、一体何を学んだのかね? 
  ― 企業が新卒を受け入れるのを嫌がる訳


卒業のシーズンである。全国どこでもパパとママ、お祖父ちゃんお祖母ちゃん、そして家族皆がキャンパスや、フットボールやバスケット・ボールの競技場に集まって、2013年度卒業式に参加するのだ。

卒業生達は、人生の次のステージに向かう—— つまり働き始める(職につければ)か、親の家の地下部屋に居候するか、大学院に行くか、法科に進むか、平和部隊に入るか、教師になるか。大学に入った時より年は取っている。体重も増えたかもしれない。そして、もし運が良ければ、高校卒業時よりも大人になっているかも。

だが、この新卒者達は、大学の卒業証書を貰うに値するだけ実際の学業を積んだのだろうか?
 
昨今、色々な論議が姦しい。曰く、大学教育という投資の見返りは何か。この論議の中心は、大学に使ったお金の見返りとしてのサラリーでは、収支が合うのか、だ。だが大学に行くのが教育を受ける為であるなら、何故、大学でどれだけ学んだのかを見返りの対象にしないのだろう?詰まる処、我々が授業料の名目でチェックを発行したのは学問の為で、二年も経ったら古くて使えない職業訓練の為ではない、のではなかったのか。

問題はこうだ。我々は実際、学生が大学でどれだけ学んだのかハッキリ判らないことである。我々(親)がどれだけ大学に寄付をしようが、教室の中で実際に何が起きているのか、それが学位の価値とどう結びついているのか、正確に対価に見合った評価をする方法を持っていないのだ。そりゃUSニューズ&ワールドレポートのランキングという記事はある。けれど、そこにあるのは、入学する高校生についてで(何人を振るい落としたか、SATスコアがどれだけだったか、とか)でなければ、大学は、教授陣や学生一人につき幾ら出費しているのか、といった情報だけである。

大学側がUSニューズ&ワールドレポートをどれほど嫌おうと、その大学でどれだけ学んだのかのランク付けをされるよりは、まだましと考えているのだろうか。多くの大学は将来の入学候補生とその親達に、その学生の人生にどれだけの付加価値を与えられるのかについては、何の情報も与えていない。

だが、学業成果を測る方法はあるのだ。最も良く知られているのは、大学教育の学習評価法(Collegiate Learning Assessment)である。CLAと言われるこの方法は、論文テストのみで、学生に素材を渡しそれを証拠・論拠として推論を合成・構築させ、説得力のある議論を展開させるというものである。500校以上の大学がこのテストを使い、大学のカリキュラムや指導内容を測っているが、その結果を公表したり、平均点でさえも発表したりした大学は殆ど無い。

大学側が真実を明らかにしないのには理由がある。2,3年前に、二人の教授が、24の専門大学・総合大学に在籍する学生達、2300名について、このテストを在学中3回実施した。入学直後、2年生の最後、そして、卒業の直前に。
結果はどうだったか。45%の学生は、書き方、錯綜する論理、批判的思考力の点で、最初の2年間では、何の進歩も見られなかった。4年経ったら?進展は芳しくなかった。36%は、全く改善していなかったのだ。 

研究者が見出した主な理由は、「学ぶ厳しさ」の欠如である。調査の結果判ったのは、学生達は平均して週に12時間勉強していたが、その殆どはグループで行動していた。ある者は、一学期の期間丸々、週に40ページ以上読んだり、20ページ以上書かなければならない教科は取らなかった。

一人で勉強する癖のある学生や、教師の期待を集めている学生、また、教科で大量に読んだり書いたりを義務づける授業を取っている学生は、結果が良かった。人文科、社会科学、物理・化学等の専攻生が優秀な結果を出した。では、最低なのは?教育、ソーシャル・ワーク、そして、アメリカの大学のキャンパスでは一番人気のある学科、ビジネス、だった。

これらの学生が卒業した後どうなったか追跡調査するために、研究者は、卒業後彼等の内900人に対して再調査を実施した。予想通り、CLAで低辺のスコアを取った学生は卒業後も人生と闘っていた。彼等は、CLAでトップだった学生達と比べて失業率は3倍、親と一緒に住む率は2倍、クレジットカードの支払いに追われ、ニュースを読んだり政治の議論を交わしたりということはなかった。

さて、今月多くの大学卒業生が大学は楽に切り抜けたと思っているかもしれない。だが、学生も、そして学費を払った親も、もし大学で厳しい勉強をし、人生を変えるような経験をしたと思えるなら、結構なことである。それは、今月、そうした卒業生を雇った会社も同じように思うだろう。我々は、どこかの雑誌社のランキング(しかも今は調査さえしない)の報告より、大学が学生の人生に与えた付加価値を正確に評価してくれる権威のある方法の方が、ずっと役に立つし必要だと考えるのである。“

前に、「日本では、大学の入学試験は超大変だが、大学にさえ入れば、あとは遊んでも卒業出来る。でも、アメリカでは、入るのは簡単だけど、卒業は大変だ。」と批判をする人の話とか文章は、良く読んだのだが、こうしてみると、アメリカも同じ問題を抱えているのだろうか。豊かな国は、同じ病を抱える、ということだろうか?企業が、いち早く気付き簡単に新卒をレイオフする、という点が違うということを除けば?

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