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賢い子孫を残すには 

dna-mutation[1]
Wikipedia, Mutationの項から

読売新聞の「発言小町」は、若い女性(時には男性)の提起する問題(多くは、嫁・姑、結婚、婚活、仕事、上司・同僚とのイザコザ)について、トピックを立て、それに誰でも意見を言いたい人達がレスポンス(レス)する、というモダン井戸端会議である。昔の人生相談は、「相談者」に対し、「有識者・評論家」の先生一人が意見を述べていた。だが、「先生」の意見が常に正しい訳もなく、読者は、心の中で、「チッ」と舌打ちしていたことも多かったのではないだろうか。ネットのお陰で、広場でだれでもが意見を述べることができ、相談者は、多くの人の意見を識ることが出来る。昔なら、親、親戚・兄弟姉妹の意見がほぼ世間の全部、というところ、今や、小町の読者は百万の単位だろう。全員がレスを送るのではないが、こまめにレスする人もいるし、視点が様々なので、思いも掛けなかったことを言い出す人もいて、このサイトは、或る意味、日本の若者の駆け込み寺に思える。只で、情報が得られるというのもいい。貰った意見が誤っている場合も、すぐさま他の人が、指摘してくれるのも、中々優れもの。

最近このサイトで気がついたのだが、女性が婚活をおおっぴらに宣言し、合コンなどに行った話題を多く載せる中で、どうも30歳というのが、他と比べようもないほどの大きな節目らしい。30歳前に結婚した人は「勝ち組」、という脅迫観念があるのか、と思うほどだ。試しに、若い20代後半の日本から来た女性に聴いてみた。すると、「ありますね。周りや友達が、30歳前に結婚しないといけないって、言っている訳ではないけど、それはもう。」無論、子を産んで育てることを考えれば、20代後半が適齢期と思われているのだろう。女性には閉経期があるから、ある年齢に達すれば女性では無い、と宣言するヒトさえでてくる。そして、出来の良くない子供が生まれれば、「畑が悪い」とか言われたものだ。

それに引き換え、男性は、かなり高齢まで子作りの可能性はあると思われているし、60代、70代の男性が20代、30代の女性と結婚し、子供が生まれて、という話は珍しく無い。(あのゲーテも74歳で19歳の娘に恋をして結婚しようとしたが、フラれて、できた名作が、マリエンバード悲歌だというし。)だから、女性が30代近くで、結婚を焦るのは、自分自身が若い内に丈夫な子供を産み、婚家に対しても責任を果たしたいということだとすれば、充分納得がいく話だ、と、誰もが思っている。。。ところが、である。或る記事がNYタイムスの8月22日版に載った。題名は、「自閉症や統合失調症のリスクは、父親の年齢に関係する」と。

かいつまんで言えば:
高齢になる男性は、若い男性に比べて自閉症又は統合失調症を患う子供を創る率が多い。何故なら突然変異の遺伝子は、高齢になるに従って増えるからである、と過去の研究実数の積み重ねの成果を発表した。母親の年齢はこれらの症例については、関わりは無い、と。

専門家は、この研究があるからと言って、高齢者が父になることを諦める理由にはならないが、家族計画の一貫とはなるだろうと言った。全般的に言えば、40代の男性のリスクはせいぜい2%で、他の生物学的要因も未だ知られていない部分もあるという。
とはいえ、この「自然(Nature)」誌に載った論文は、ここ何十年か増え続けている自閉症(Autism)は、父親の平均年齢が高くなっている傾向に相関関係があり、20-30%はそれが原因である、という説を裏付けるものである。この研究は、今までの仮説、子供が発育上問題がある場合母親の年齢が重要因子である、という説と真逆に対立するものである。報告によれば、ダウン症(体細胞の21番染色体が1本余分に存在し、計3本持つことによって発症する先天的障害)のような染色体の異変は、高齢の母親に多い傾向はあるが、複雑な発育と精神的問題に関しては、卵子ではなく、ほぼ、精子が負うリスクである、と。

従来の研究でも、この年齢リスクは、25歳と35歳との差ではっきりし、その後高齢になるにつれてリスクが高くなるということは判っていたが、今回は更に数値的に解析したものである。それによれば、20歳で父親になった親を持つ子供は父系の遺伝として平均25の突然変異の遺伝子を持つが、その後、一年毎に2因子ずつ増え、父親が40歳に達した時には、65の突然変異の因子が子供に遺伝される。一方母系で子に遺伝する突然変異因子は、年齢に関わりなく平均15であるとのこと。

この研究は、アイスランドのDecode Genetics社の研究者によって対象グループの血液分析から得られたものである。

ヒトは誰でも突然変異の因子を受胎の頃から持っていて、その殆どは無害である。だが最近の調査では、その内のどれかの因子が自閉症や統合失調症を引き起こしやすくし、突然変異の因子が多い子供ほどそれに当たる傾向が強いという。また男女差でいうと、精子細胞は15日毎に細胞分裂するが、卵子細胞は安定している。この細胞分裂で複写を何度も繰り返す内にDNAのエラーという結果となると。そして、父親の年齢の要因を除けば、遺伝子のリスクは殆ど変わらないという。「これだけ環境とか人口形態とかが溢れている中で父親の年齢が決定的って凄いですね。で、母親の年齢は関係無しというのも驚きでした。」調査を纏めたDecodeのカリ・ステファンソン博士は語った。
博士によれば、突然変異の新因子が脳に影響を及ぼし病理を引き起こすのは充分有り得るという。何故なら遺伝子の50%は神経発育に関わるので、他の器官以上に脳に影響する率は高いからだ、と。最終的には、これらの突然変異の因子が自閉症とか統合失調症として現れる率は20―30%であろう、ということになる。残りが他の遺伝因子と環境ファクターで更に研究が待たれる。判ったことは、父親の年齢が高齢化するにつれ自閉症も増えるのは科学的根拠に基いて言える、と博士は言った。

但し、今回の研究結果だけでは、少なくとも米国については、診断される症例数の増加を説明できない面もある。40歳以上の男性が父親になる率は、政府発表では1980年から30%以上増加してはいるものの、自閉症と診断される率は10倍で、8歳の子供の88人に一人となっている。また、同じ期間、統合失調症と診断される率が増加したのかどうかも不明である。

とはいえ、もしこの研究報告が認められ、他の病理にも援用できるのであれば、若い男性の精子を集めて冷蔵しておき、後日必要な時に使う、というのは個人的には賢明な決断といえるのかもしれない、とミシガン大学のコンドラショヴ博士は、論文評に記している。

無論、これは個人の問題に帰属するだろう。若い男性の中には「エッ、俺の子は皆20代で創れってか?まだアホなのに?」というヒトもいるだろう、とミシガン大学のDNA解析教授エヴァン・アイシャーは言った。「無論、そんなことはありません。殆どの突然変異因子は影響の無いものだし、50代で健康な子供の父親も一杯いますからね。」
さて、この研究が日本の小町さんと彼女たちを取り巻く婚活環境に影響があるだろうか?

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