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ウィキペディア日本語版へのエール 

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前のブログでは、英語版ウィキペディアの最近の活動を報告したが、この一連の流れの中で、英語版ウィキペディアと日本語版ウィキペディアの温度差に気付いた。兼ねてから、日本語ウィキペディアは、英語版ウィキペディアと比べると幅と深みに大幅な違いを感じていたのだが、この温度差は、どこからくるのだろうか?

私の属するソーシャル・ネットワーク、ミクシィには、「昭和10年代・20年代」というグループがあり、言うなれば、高齢者の井戸端会議である。管理者は、IT関連の方で、お陰で、ITについても、皆に傾向と対策を指導して下さるので、高齢者の集まりとしては、比較的ネットに詳しい人が多い。

井戸端会議だから、何を話題にしてもいいのだが、会員の集客力が高いのは、古い映画、音楽、俳優、女優の話題といった類である。ある時、イベット・ジローの話が出た。彼女の歌う日本語の歌の思い出である。興味を惹かれたので、ウィキペディア日本語版で「イベット・ジロー」で検索した。ところが何も出てこない。英語版では、2008年から掲載されている。

これは2010年10月のことで、その時、私は、「昭和10年代20年代」のグループは、古いことを知っている人達の集まりなのだから、これから、皆で、ウィキペディアに書き込みを始めて大衆文化に貢献しては、と提案したのだった。すると、賛成してくれた会員もいたが、「日本語版Wikipediaでは内容についてもめている例(特に歴史の解釈)や内容について吟味するやりとりがあるようで、コメントするのにちょっと億劫な感じがしますねえ。ガイドラインがもう少し明確であればいいのですが。」というコメントと、「ウィキペディア井戸端」を紹介され、何だか凄く難しそうなので、その話はそのままとなった。

だが、今回、この話を思い出し、2年も経っているのだから、もう何か進展があっても、という期待で、再び「イベット・ジロー」で検索してみたのだが、未だに手付かずの状態である。何もイベット・ジローにこだわる訳ではないが、ウィキペディアが大衆による辞典を称するなら、一時期日本の若者に愛されたあの、「パパ・アマ・ママ」というほんわかした歌の歌手として、記載があってもいいのではないか、と、これは実に残念な話だと思った。

ウィキペディアについて」、という項目には、「執筆者が投稿するテキストはすべて自由な改変を認めることを条件として投稿しているため、他の参加者が記事の内容をチェックし、次から次へと加筆・修正することができます。ですから、最初は質の低い記事であっても、将来的には質も量も史上最大の百科事典へと成長する可能性があるのです。」という心強いマニフェストのような文章が出てくる。

どのような方が執筆されているのか、と、井戸端で攫ってみたら、「体重表記はいかがなものか?」という最近の論議があり、有名人のプライバシーから、スポーツ選手、政治家の体重がどんな意味があり、必要かどうか、ということを、数人のウィキペディアンが、議論している。好事家にはこたえられない暇つぶしになるかも知れない、と思った一方、日本人の得意な、細部に拘る能力と精確度をだせば、世界有数の辞典に成り得るとも思った。

現在、ウィキペディアは、282の言語で運営されているが、内容、記事、項目は、各国のウィキペディアンが管理している。英語版ウィキペディアは、記事数(3,835,558)項目数(25,881,732)共にダントツで、日本は記事数(784,984)項目数(2,109,426)で、これは、独、仏、蘭、伊、葡、西、露の後、9番目である。ちなみに欧州以外では日本は一位で、アジアでは2番目の中国は、世界では12番目である。)(1月20日時点)。数が多ければいいというのではないが、さすがに日本である。

だが、気になったのは日本語ウィキペディアの自己評価の記載である。今回「ウィキペディア日本語版」という項目を読んでみたら、「課題」として、「信頼性」 の項目には、「収録されている項目数は一般の百科事典を上回るが、学者らにより執筆される書籍の百科事典と比較して内容の信頼性を疑問視する声もある。「信用する」と回答した人は4割弱(39.4パーセント)に留まり、6割以上の人はあまり信用していない事が分かっている」、とのこと。何故かといえば、「ウィキペディアは間違いや問題のある記述がなされた場合、それを善意の利用者らが修正して精度を高めるという考えを取っているが、プロジェクトの匿名性と、徹底された民主制のため、悪意ある書き手を防ぎ切れないという指摘がある。」と記載されている。出版している組織が自分で信頼性に欠けると告白しているのである。それも「民主制」と「悪意ある書き手」の為に。

とはいえ、前述した通り、通り魔みたいな、2ちゃんねる流の天邪鬼の洗礼を潜り抜ければ、時間さえかければ、日本人の日本人による知識の体系が出来るのではないだろうか。まだ、出来てから10年位である。

また、読者に信用されない理由としては、
「内容が改変出来る」が40パーセント、
「中立的な立場ではないと思える」が38パーセント、
「調査機関が関わっていない」が9.8パーセントとなっている。
だが、内容が改変出来ないことの方が、長い目でみれば問題ではないだろうか?歴史上訂正されたケースは無慮何万とあるだろうに。無謬を前提にすること自体に無理があるように思えるのだ。また、専門家に任せれば安心という「落とし穴」が、戦後どれだけ多かったか、もう、私たち老人は、イヤというほど、経験してきているではないか。そろそろ、無謬の信仰とも決別する時ではないだろうか。

どうも2012年は、世界的な規模で、情報の秘匿と公開のせめぎあいが深まり、一般民衆対既得権益者との戦いの武器となりうるウィキペディア(ウィキリークも含めて)が天王山の鍵を握るのではと思えてならない。

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ウィキペディア(英語版)立ち上がる 

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1月17日(火)、いつものように新聞その他で背景が識りたい時の常で、ウィキペディア(英語版)を開いた。すると、検索したい項目は出てきたのだが、その前に、かぶさるように告知ページが。PIPA (Protect IP Act)・SOPA(Stop Online Piracy Act)(米国上・下両院で審議している「オンライン海賊行為取締」法案)に抗議の為1月18日一杯(米東海岸の時間帯で、午前0時から19日の午前0時まで)24時間に亘って、サイトをブラックアウトするとの告知であった。(現在は、日本版ウィキペディアでも、その全文が訳されているが、17日の時点では、英文のみの掲載であった。)

本来、これらの法案は、著作権に抵触する外国ウェブを取り締まる為のものであって、例えば中国など、メディア海賊版が大量に出回り、映画・音楽などメディア業界は、多額の損失を憂いて活発なロビー活動を行なっていたものである。(ハリウッド対IP戦争と言われる理由である。)

法案の賛成派は、無論映画・TV・音楽・俳優協会などのグループ、また、 パテント権を護りたい中小企業、薬品業界、自動車業界、化粧品業界・スポーツ業界の会社多数。
反対派は、モジラ、フェースブック、ヤフー、イーベイ、アメックス、グーグル、その他7,000以上のサイト主。報道関係者、人権擁護委員会など。
そこにオンラインの百科事典、民衆の叡智の殿堂と思われているウィキペディアが参加したのである。

告知の骨子のみを載せるので、出来れば全文読んで頂きたい。(1月16日発表)
――英語版ウィキペディアとしては、もしこの両法案が可決されれば、自由で公開的なウェブは壊滅的打撃を受けると考える。――で始まる宣言書は、ウィキペディアの立ち位置を、 以下のように宣言する。

“我々が運営するに当たっては、運営を可能にする法的基盤に依っている。また、我々は、ユーザーの作ったドキュメント、情報、表現をホストする他のサイト同様、それを可能にする法的基盤にも依っている。殆どの場合、ウィキメディアのプロジェクトは世界中の知識を集め、組織し、集約することである。それらを体系づけて人々に背景をしらせることである。だが、その知識を、見つけて使ってもらうにはどこかに公開する必要がある。

もし(注:PIPA/SOPAが通り、サイト・オペレーターが法的、財務的責任を問われるとの法案文言で)正規の手続き無しに検閲されブラックリストに載るとなれば、作者、ビューアー、ウィキメディアの権利は著しく損なわれるだろう。闘争するに足る充分な資産があるか、事前検閲でパスした意見・表現のみしか載せないのならば、普通にアクセス出来るのは、従来と同じ狭い枠の中に留まるアイデアだけだということになるだろうから。“
と、情報の自由と公開を訴え、今回の両法案には断固反対と表明した。

実は、ウィキペディアは、イタリアでは既に昨年10月に同様の「馬鹿な法案(Idiotic proposed laws)」に抗してブラックアウトを行った。そしてイタリア議会は法案を修正し、ウィキペディア(及びその他多くのIP会社)は検閲対象から外されたという実績を持っている。

今回、世界中のウィキペディアン達が討議した行動選択については、他のウェブ・サイトで両法案に反対するサイトのブラックアウトに呼応して、英語版ウィキペディアの「一日ブラックアウト」、が大多数の支持を得たという。最終的に「米合衆国のみでなく、世界中のウィキペディアから広範な支持を得た」のだが、両法案とも米合衆国議会に提出されたため、英語版ウィキペディアのみを「ブラックアウト」の対象にし、他国(語)では、単に告示についてのフライアーを加えるとしたという。

戦う方法として、告知を受けた読者に対し、地元の議員(州と郡などのリスト付き)に、ファックス、Eメール、ツイッター、Facebook,なんでもいいから利用して、反対の旨を表明するように、と。更に、丁寧に、添付の議員リストは、ウィキペディア作成ではあるが、議員の変更も予想して、現在の議員に送るようにと。これが、一般大衆の政治家に対する戦闘方法なのである。

そして、18日、ウィキペディア(英語版)では、検索項目のページに行くと、その項目は読めず、この告知に関連したページとなった。

19日、ウィキペディア(英語版)は、ご支持を有難うキャンペーンを貼った。他国でも同様の問題を想定し、アメリカの活動を真似たい場合に備えてか、英語版ウィキペディアは、ブラックアウト後、更に詳細な報告書を作成し、既に載せている。「まだ戦いは終わっていません。」との言葉と共に。

そして、オバマ大統領府は、現在の儘の文言での法案は通す意図は無い、との立場に立ったと報道されている。

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