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ワールド・トレード・センター(WTC)多発テロ(9-11)を巡る陰謀説と報道 

B97CEA851E39BB4B8B842F3B3A669[1] New York Times AP Mark Lennihan
(上の写真はA/P Mark Lennihan, NY Timesから)
今年は、WTC9-11後、節目の10年とあって、犠牲者の霊を悼む式典も、ブッシュ前大統領、現オバマ大統領が共に夫人を伴い、式典に参列した。現在の跡地は、既に復興計画に従って、工事が進んでいるが、ミノル・ヤマザキの設計した二棟(ツイン・タワー)の崩壊で残された2つの正方形の深い坑穴となった基礎部分は、祈念を込めて、建設はせず、世界最大の人口滝に囲まれた噴水となった。「沈黙(Silence)」と「空虚(Void)」がテーマである。そして、犠牲者という場合、直接崩壊は9-11であったが、その前の1993年の爆発物満載のトラック突入による爆破事件の6名の犠牲者も含まれている。

9-11からこの10年、この事件ほど世界中を驚かせた事件もそう多くはないだろう。同時に世界中で各種「陰謀説」が飛び交ったのも。風評は9-11直後に始まり、未だに終焉を見ていない。また、9-11攻撃は、WTCへ突っ込んだ2機と、ワシントンDCを目標にしたが旅客の抵抗にあって、途中のペンシルバニアの丘に落下した一機と米国防総省本部(ペンタゴン)に突っ込んだ一機の4機があり、それぞれの事故の残骸など、膨大な「証拠」が次々分析・解析され、「陰謀」説もその度、修正されたり、追加されたりした。

「陰謀」には、「目的を持って(アルカイダに通じた者が政府にいて)起こした」説、「目的を持って(政府が)防御しなかった」説などがある。また、米国のみでなく、多くの「陰謀」説が、欧州から発生し囁かれた。過去、歴史上多くの「陰謀」を経験してきた欧州の国からみれば、どうしても「陰謀」は必須の要素とみられるのかもしれない。
また、「陰謀」も政治的ばかりではない。9―11直前に、ユナイテッド航空社とアメリカン航空社の株が大量に売られた事実から、インサイダー取引の可能性が取り沙汰された。また、保険会社も、CitiGroupの「旅行保険」部門が後日莫大な支払いをすることになるのだが、9-11直前の3日間で、株価暴落のオプションが通常の45倍も売られたという。(これらは9-11の直後9月19日、CBSの60 minutes(調査報道の番組)で、実際にオサマ・ビン・ラデン氏がウォール街のブローカー(最低一人)の協力者を得て売買したらしいと報道した。)

「イスラエルの陰謀」説も根強いものがあった。イスラエルは事前に知っており、その為犠牲者にはユダヤ人はいない、と、私自身聞いたことがある。当時、WTCで働いていた内4000人はユダヤ人であった。後日の報告では、270-400人のユダヤ人が死亡したとされている。(270―400というのも、アバウトではあるが、実際には、WTC崩壊での犠牲者で5体満足で収容された遺体は極めて少なく、瓦礫の中から拾い集められた遺体の一部の数は、21,817個で、その内、まだ、本体との関連が不明数が、9,006個ある。また1,121人の犠牲者が身元不明となっている現状である為。)

また「陰謀」とは別に、「政府が都合の悪い事を隠した、或いは誤魔化した、又は説明が誤っている」例えば飛行機のブラック・ボックスの落ちた場所の地形が不自然、WTCの崩壊時の模様から推察される崩壊原因は、政府発表と矛盾する、等の発表に対する批判については、その都度、研究所、実験室、大学、等での実験、調査で逐一報告説明された。

「陰謀」は、一般人の興味と好奇心を掻き立てる。大手マスコミは、こうした風説を、時々纏めて報道したが、同時にそれを検証する行政機関、研究所、実験室、大学、等から反証を集めてそれを報道し、また時間の経過によって、更に、過去の風説を再度検証する作業もしている。
恐らく、マスコミの存在意義は、こうした意見・反意見、証拠・その反証、という作業を繰り返し行うことによって、読者が自分で判断する材料を提出し続けることにあるのではないだろうか。マスコミが自分を「社会の木鐸」と言ってはいけない。

「人の噂も75日」などといって、風評を軽んじるのは、一見大人らしい振る舞いではあるが、長い眼でみれば、個人の判断力を鈍らせる諸刃の剣である。政府発表を「官」と捉えるのではなく「出発点」と考えてはどうだろう。官も民も望むところは、自分の国の安全と繁栄の保証ではないか。明日の国を作るのは、官と民を含む我々だから。
WTCの9-11の10年間を振り返りながら、思いは日本の東日本大震災を取り巻く報道を考えてしまう。

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